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黄金分割の家

黄金分割で形状と色彩を決めた家の記録
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取り壊してしまった家

昔の家


父の土地と家を相続した。広い土地と雨漏りが始まった家と今にも崩れそうな小屋が二つである。家の中は物で溢れ、家で収まらないものが小屋に溢れていた。まず屋根の応急修理を行った。ブチルテープで錆びたトタン屋根の補修である。塗装をしなかったら、一年でテープが劣化した。小屋は雨漏りがひどくて、潰れそうであった。支柱もどきで屋根の中心を支え、銀色のシートで小屋を屋根を覆った。相続とは誰かが行わなくてはいけない遺品整理でもある。内容を見ないで処分すれば一番簡単ですむ。しかしそうはゆかない。遺品を確認することは、親の考えていたことを認識する作業だった。本だけで本棚にして50個はあった。Bookoffに持ち込めばしかるべき人に渡るかなと思っていた。実際は簡単ではなかった。すこしでも古い本は、売り棚に並ぶことは絶望的であった。紙の本はだんだん出版されにくい環境が想像される。紙の本は貴重になると思う。しかし、本をとっておくことは大変である。残せる本は限りなく少なくしなければならない。本の選別をするだけで心が傷む作業であった。貴重な本を何冊も廃棄処分にしてしまった。せめて紙としてのリサイクルに出すことくらいしかできなかった。それでも、解体作業前に家から出さないといけない。結局間に合わなくて、庭に山にして、後日の回収日に出すことになった。捨てるのが忍びない本を、わずかではあるが、思い当たる人々に配った。もらった方も迷惑だったかもしれない。何冊かでも有意義に読まれたら幸せだと思った。 遺品を整理していたら隣の家から撮影した写真がでてきた。花が咲き、家も雨漏りの心配のない健全な姿をしている。両親が元気な幸せな時の写真である。家も生命体かもしれない。家からも笑顔が伝わってくる。

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