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黄金分割の家

黄金分割で形状と色彩を決めた家の記録
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蔦の細道図屏風を分析する。

屏風蔦

蔦の細道図屏風は俵屋宗達の絵に烏丸光広が和歌を書いています。
右の細道が、左では上に広がって画面からはみ出ます。


展開

左の屏風は右の屏風の左だけでなく、右においても絵がつながる仕組みです。
絵の複製があれば無限に広がることになります。
道がいつの間にか空になっています。空が道になるとも言えます。
遊んでいますね。
僕はこんな遊びは大好きです。
宗達が独創的な既成概念にとらわれない自由人であったことが伺われます。

分析は左の屏風について行います。
左は右に比べ単調で、もっと工夫したの展開が欲しいと思いました。緊張がないのです。絵を壊しかねない冒険に満ちた何かが足りないと思いました。

縦と横の比率がわずかですが黄金値ではありません。
トリミングではなく絵の中央の何も描かれていない部分をわずかに取り除いて黄金値の縦横比にしました。

hout8186.jpg

右がオリジナル。左が中央を取り除いて高さを短くした絵です。
ほとんど同じに見えることと思います。

hout8187.jpg

高さの差の部分拡大です。


分析結果の黄金値を示します。

hout8185.jpg

縦11gdに対して横は12gd+7となります。この分析では縦を11gdにしていますが、10gdでも12gdでも構いません。分析結果は同じになります。ただ数字が一つ、小さくなるか、大きくなるか、だけです。
横が12gdならば縦を1.618倍したものとなります。1.618.....は無理数で小数点以下の値は無限に続き、これが黄金分割の基本の数字です。
横が13gdならば縦を1.618倍して、さらに1.618倍にしたものとなります。
11dg,12gd,13gdは一次黄金値です。優先順序が一番高い値です。
12gd+7は二次黄金値です。二次黄金値は、一次黄金値に、一次黄金値の小さな値を加えて作成しています。

12gd+5と12gd+6も同じ二次黄金値ですが、この+5と+6は二次黄金値の中では一番優先順序が高い値です。その次が+4と+7となります。12gd+7は悪くはないが、特別に優れた値ではありません。屏風の制約の中で、周囲の縁の幅を微妙に選んで、絵としての縦横のバランスはうまく取ったと思います。

下にある10gd+7に1.618すると11gd+7になります。10gd+7の隣に11gd+7があります。この二つが接するこの場所が横方向の優先順序一番の場所となります。
11gd+7を1.618すると12gd+7の横幅になります。
図の寸法表示から、10gd+7と11gd+7を加えると12gd+7になっていることがわかります。
横幅の12gd+7にとって11gd+7は最適な比率です。
11gd+7にとって10gd+7は最適な比率です。
つまり11gd+7にとって10gd+7も12gd+7も最適な比率です。
この三つの数字は大きさは違うのだけれど、どれも対等に最適な比率の仲間なのです。

黄金値の1.618倍のかけ算と黄金値の足し算が等しくなること、つまり、かけ算と足し算が等しくなることが黄金分割が作る構図の世界なのです。だから個々が対等で最適な比率の仲間なのです。最適な比率の仲間は互いが活かし合うので、調和が生まれるのです。調和とは互いが生かしあう、活かしあうことです。

出来るだけ一次黄金値で構図は決めるのが優先ですが、黄金デザインでは等間隔の繰り返しと1/2を避けるべきとしています。一次黄金値ばかりだと、時に同じ値の繰り返しになってしまいます。その場合は二次黄金値を入れて同じ値の繰り返しを避けた方が良いと考えます。
屏風はしまうときの利点から等間隔で折り曲げています。
黄金デザインとしては等間隔は避けたいので、折り曲げ案を作成してみました。絵の上の方にある赤い寸法が折り曲げ案です。いつか紙で縮小屏風を作ってみたいと思っています。

絵と書の詳細な構図を調べると、黄金値の空間と実体を曲線を生かして描いています。曲線は始点と終点が大切です。名作は始点と終点が黄金値になっていなければなりません。直感で勢いよく描いて黄金値になっていないといけないのです。分析するとほぼ黄金値になっています。

黄金分割の構図は絵の骨格であり基本だと思っています。構図だけで絵は成立しませんが、古今東西の名作は構図がピタリと黄金値になっているものです。美の妥協のない追求がその場所を画家に指示しているのだと思います。

黄金分割を知らなくても、直感で最適な場所にピタリと描いています。
俵屋宗達は天才で、この絵も名作だと思います。




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北斎の神奈川沖浪裏を分析する。

hout8197.jpg


北斎の神奈川沖浪裏を分析したいと思っていた。ただ浮世絵の縦と横の比率が黄金値でないことから、最適な分析ができなくて躊躇していた。

考え方を今回切り替えた。浮世絵の絵を分析するのではなく、写真だと思って、自分が黄金分割で(黄金デザインで)トリミングしてみたいと思った。黄金デザインの原則に忠実にトリミングすることが、写真を美しく見せ、一番自分の美的センスと一致する構図であるはずである。このことを確認したくなった。

トリミング後の縦と横の比率を1:1.618にした。浮世絵もこのサイズで作られていたらもっとバランスが良かったのにと思う。便利さだとか、今までの習慣だとか、そんなもので左右のサイズを決めて欲しくないと思う。美的に最適なサイズを追い求めるべきである。

神奈川沖浪裏は波が主役で富士は脇役だとの解説があるが、富嶽三十六景の一枚であるから富士がテーマである。富士の山頂の中央ではなく左の角を主役の位置に配置した。この位置は固定して、絵を拡大して、画面が埋まるようにした。波の頭は接するのではなく、少し切れるようにした。紙の上に波が大きく広がるイメージである。

三つの小舟は二つの小舟に見えてならなかった。下と左の小舟が、頭の中で一つの小舟に思えた。右の小舟の舟尻に四人の頭が見える。下の小舟でも同じ4人が描かれているので、てっきりここが舟尻かと思った。ここが舟尻だと舟の先端は左の小舟に思えてくる。よく分析すると別の船なのだが。  
左の舟はいらないかと考えてみた。舟をよく見ると内部を良く描いている。北斎は小舟の中を見せたいのだと思った。波が容易に舟の中に入る簡単な構造であることを示したかったのだ。
下の絵の4人を二人にすれば良いのではないかと思った。

hout8194.jpg


黄金デザインのガイドを基本としてトリミングを実施した。家でも、家具でも、絵でも全てこのガイドで設計したり分析することが可能である。名画は自然とこのガイドと一致した構図となっている。寸法は一次黄金値になっていることが理想である。ここでのトリミングとは構図が一次黄金値になるように、拡大と移動を行って、黄金デザインに忠実な最適な部分を取り出すことであった。

hout8195.jpg

ガイドを隠すと黄金値と補助線がわかりやすくなる。

富士山も左右対称には描かれていない。左のスロープは緩やかで、右のスロープは急になっている。黄金デザインでは左右対称を嫌う。左右対称とはピラミッド組織であり、支配の構図である。支配は調和ではない。北斎も自然と対称を避けていたのではないか。



hout8196.jpg

グレーの部分が原画をトリミングして隠した部分である。


黄金デザインではある部分が黄金分割であるのではなる、全体も部分も黄金分割の黄金値であることが大切である。それが全体と部分の調和が生まれる。 調和とは違いが相手を活かしあうことである。部分が全体を生かし、全体が部分を生かすことである。波が富士を引き立て、富士が波を引き立てている。その波は全体も部分も黄金デザインになっている。

トリミングと分析を行って北斎の技量のすごさを実感した。修正することなく、一気に描いた北斎は天才で、この絵は名画だと思う。

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適当にトリミングしたモナリザ

netで探したモナリザの分析
netで探したモナリザ
モナリザを分析すれば目の位置は黄金分割のガイドと一致するはずと思っていた。
netで画像を探し分析を行った。
近いところにガイドはあるがピタリとは一致してなかった。
あらためて、絵を見直すと、どうも収まりが悪い。目の位置が高すぎるのだ。
これでは名画とは言えないと思った。
ダビンチはセンスが良くないと決めつけていた。
無神経な額の影響で絵を損なうように周囲が隠されてしまったのではないかとも思った。いつか額に入ったモナリザを分析したいと思っていた。



自分でルーブルで撮影したモナリザ

モナリザ

10年近く経って、実際の絵をルーブルで見ることができた。写真も撮ることが許されていた。ガラス越しの名画はガラスに映り込みがあって、絵はよく見えないが、分析するには十分だった。
実際の絵は目の位置にガイドの線が重なっていた。ダビンチはセンスのない画家ではなかった。netの画像は適当にトリミングしていた。
モナリザの目の位置のこだわりをしっかり認識できてよかった。誤解が解けて良かった。この精度こそ名画の基礎だと思う。



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名画を黄金分割で分析する。

マネ

ゴーギャン

モナリザ


人物画は目が命だ。目の位置で名画を分析すると、+6と+7の位置にぴたりと一致する。
全身を描いたものでも同じだ。
目の位置が黄金分割の高さと微妙に異なる名画には出会っていない。
天才画家はそれほど目の位置を大切にしていると思う。

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日本刀と黄金分割

日本刀の分析


正宗部分



日本刀は美しい。いつか分析したいと思っていた。日本刀は刃の部分ではなく、反対のみねの部分を縄たわみで曲線を決めると聞いた。
国宝正宗を調べてみた。
縄たわみは懸垂線である。懸垂線は黄金分割点を規則にしたがって通過する曲線である。このことは懸垂線のところで書いた。
身近なもので美しい曲線を探した時に、縄たわみにたどりついた。
そう感じている。

刃の長さを14gdとしたときに10gdとなっていた。
14gdを4回黄金数で割った時の値が10gdである。
14gd/1.618/1.618/1.618/1.618=10gd
10gdが刀の切る機能から最適であるかは今は判断できない。
縄たわみなら、それは黄金分割でもあり、自然が生んだ最適解だから、どんな曲線でも美しい。
注目すべきは、ぴったり10gdであること。9gd+6でも10gd+5でもない。一次黄金値の10gdである。

もし、刀のそりを黄金値のどこにするかと問われたら、迷わず10gdと答える。
9gdではそりが小さいし、11gdではそりが大きすぎる。2次黄金値や3次黄金値はよほどの理由がなければ選ばない。
一次黄金値から選ぶとすると、10gdしかありえない。
刀は最後の焼き入れでそりが変わるそうだ。
一度焼き入れをしたら、修正はできないと思われる。
10gdを目標に作ってもそうならないこともあるのだ。
何万とある名刀から国宝に選ばれた刀。
正宗の刀の全てが国宝にはできない。
この10gdに一致していることこそが、国宝に選ばれた理由であるように思える。
黄金分割で分析したわけでもないのに、よくこの刀を国宝として選んだものだ。
選定した人の美意識の高さも褒めてあげたくなる。

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